経営改革
デジタル&ネットワーク戦略
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2000年2月25日 報道発表

2000年度 経営改革




 日本ビクター(株)は、‘99年度より推進中の経営改革に加え、2000年度にさらなる改革に取り組みます。固定費圧縮の徹底、生産の海外シフトと国内生産体制の再編、事業の選択・集中などの改革を継続して進めるとともに、デジタル&ネットワーク対応高付加価値商品への開発パワーの集中と事業のスピードアップを図るためにカンパニー制導入などの組織改革に取り組みます。
これにより経営の正常化を目指すとともに、デジタル&ネットワーク企業への変革を加速します。

 既に取り組んできた経営改革では、固定費の圧縮削減策として‘99年度に1,500名の人員削減に取り組み、これを上回る1,900名の削減が達成できる見込みです。さらに、生産の海外シフトとして既存型テレビ生産や部品生産の海外シフトを拡大しました。また、映画事業やHJT(ヒューズJVCテクノロジー社=業務用プロジェクター製造販売会社)、及びJMUK(JVC MANUFACTURING U.K.Ltd.=カラーテレビ製造拠点)、JBR(JVC do Brasil Ltda.=ブラジルの販売子会社)など関係会社の改革に取り組み不採算事業の整理再編を行いました。

 2000年度は、さらに以下の改革に取り組みます。



1. 経営改革

 (1) 単独固定費の100億円圧縮
‘99年度末社員の見込みは、人員削減により11,000名となります。2001年度末までに社員一万人体制を目指してスリム化を進めていますが、これを前倒して取り組みます。その具体策として役職者の早期退職措置の実施、転身支援制度の導入、出向の拡大などを行います。
このたびの人員削減や、役員報酬カットおよび役職者給与の圧縮、事業再編に伴う遊休資産処理などにより、100億円以上の固定費圧縮を目指します。

 (2) 生産の海外シフトと国内生産体制の再編
現在進めている海外生産シフトの拡大に加え、新たにVHS−Cムービーや、プロ用ムービーなどのプロシステム機器生産を海外にシフトし、現在50%の海外生産比率を約60%にします。
また、これに伴い国内事業拠点の再編・効率化を進め、これらを中心とした為替ニュートラルの体質づくりを進めることにより約100億円の経営改善を図ります。

 (3) テレビ事業構造の改革
‘99年度より取り組みを開始した既存型テレビの海外生産シフトを拡大・継続し、国内テレビ生産はILAを核とした高付加価値商品にシフトします。欧州のテレビ生産はアウトソーシングを拡大し、欧州への供給量の1/2をこれにより対応、コストの強化を図るとともに社内の開発パワーを高付加価値商品にシフトします。さらに、放送のデジタル化にともない、 テレビ事業をビデオ事業と統合し、生活シーンに基づいたシステム提案を行う総合映像事業体として再編、新しい時代に対応した映像機器の開発、商品化に取り組みます。

 (4) 事業改革のスピードアップ
デジタル&ネットワーク企業への変革を加速するために、各事業責任者への権限大幅委譲、事業部における商品別推進体制の見直し、R&D部門と事業部の直結、本社機能の見直しを実施します。これを具現化するために4月1日よりカンパニー制を導入、利益構造の再構築と経営のスピード化を図ります。
事業カンパニーとして、AVMカンパニー/コンポーネント&デバイスカンパニー/メディアカンパニー/ソフトカンパニーの4カンパニー。また、地域別にもカンパニー制のコンセプトを取り入れ、米州カンパニー/欧州カンパニー/アジア・中近東・アフリカカンパニーの3カンパニーを設立します。



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2. デジタル&ネットワーク戦略

 デジタル&ネットワーク商品/事業へのシフトにより、高付加価値/高収益化を狙います。デジタル&ネットワークに対応・活用した商品およびサービスの開発とこれらに資源を集中します。
 ‘99年度単独売上に占めるデジタル&ネットワーク関連商品の売上構成比は約40%でしたが、2000年度にはこれを約50%に引き上げます。これらデジタル&ネットワーク関連商品のうち、基幹重点商品であるDVC(民生用・プロ用)、ディスクオーディオ、デジタルメディアや、当社戦略商品であるILA、D−VHS、超高精細デジタルスチルカメラ・プリンター、VIL基板、光無線LANや放送局用エンコーダーデコーダーなどで、2000年度に利益で99年度比約100億増を目指します。
 さらに向こう2〜3年で、これらの商品群を倍増させ、高付加価値企業を狙うべく商品構造を変えていきます。

以上の商品群を、次の戦略に基づいて展開していきます。

(1) デジタル&ネットワーク化を図る中で、特に開発戦略として、独自の表示デバイス「ILA」の大型商品展開から家庭用の小型可搬タイプなどへの展開、さらに「ILA」素子外販の積極化など多様な商品展開を行います。ILAテレビのHD対応を図るとともに、デジタル&ネットワーク時代の核商品にふさわしい「新しいネットワークディスプレイ」のシステム提案を行います。また、これを「ホームAVネットワーク」事業の核として商品開発を進めます。

(2) AVとデータの混在や、情報の多様化・大容量化を睨み、D−VHS、DVD、さらにはこれから本格化する書き込み型光ディスクの応用展開を進め、デジタル&ネットワーク時代に求められる「新しいネットワークストレージ」の商品化・システム化に注力します。

(3) デジタルビデオカメラ、インターネットカメラ、モバイルPCなど、AVを核としたPC技術・情報通信技術との融合を図ることで当社独自の情報通信家電の世界を創造し、さらにAV空間のパーソナル化、モバイル化を進める「デジタルネットワークモバイル」事業を展開します。

(4) 音楽や様々なコンテンツ事業を発展・拡大させるとともに、そのノウハウと技術力を活かし、既に着手している音楽配信や映像配信などを始めとする「ネットワーク情報サービス」事業の開発を進めます。

(5) ネットワーク対応のデジタルAV機器向けのBIOSやOS、当社独自開発の光無線LAN、デジタル記録ディスク等のメディア、高性能デジタル携帯端末の小型化を実現するVIL基板など、「ネットワーク・メディア・デバイス」事業を展開します。


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この件に関するお問い合わせ先

日本ビクター(株)
広報室  電話番号045-450-1488




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